2018.11.16 環境新聞
世界のCO2排出量 50年前後に正味ゼロ IPCC特別報告書
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は10月8日、初の「1.5℃特別報告書」を発表した。パリ協定で世界の平均気温の上昇を産業革命以前に比べ2℃より十分低く保つともに、1.5℃に抑える努力を追求することとする温度目標を踏まえたもの。同報告書の政策決定者向けの要約によると、現在のまま温暖化が続くと、早ければ30年にも1.5℃に達する可能性が高いと指摘。1.5℃に抑える場合、世界全体の人為的なCO2の正味排出量を30年までに10年比で約45%減少し、50年前後に正味ゼロとする新たな排出経路を示している。その上で、温暖化を1.5℃に抑えることができれば、持続可能な開発などに対する気候変動の影響はより大きく回避されるだろうと強調している。12月の国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)では、同報告書の科学的知見をベースに交渉が進むとみられ、採択予定のパリ協定実施指針を巡る議論にも少なからず影響しそうだ。
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